大判例

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福岡高等裁判所宮崎支部 昭和30年(う)218号・昭30年(う)217号 判決

原判決が被告人竹内清に対する本件公訴事実第一の点について無罪の言渡をなしこれに対する適条として刑事訴訟法第三三六条を示したゞけでその無罪とした理由を説示しなかつたこと、従つて原判決が所論部分につき理由を付せない不法があることは正に所論のとおりである。しかしながら同被告人が本件において控訴申立をしたのは原判決中同被告人に対する有罪部分であつて所論の部分は同被告人の控訴の範囲外に属するものであり当審において審判の対象とならないのであるからこの点に対しては控訴趣意を論述することはできないものといわなければならない。しかも同部分については検察官の控訴もなく既に確定したものであつて且原審において無罪を言渡された以上その被告人としてその理由をかれこれ論議して原判決を論難するの実益が毫も存しないところである。いずれの点よりみても論旨は採用すべき限りでない。

(裁判長判事 甲斐寿雄 判事 二見虎雄 判事 長友文士)

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